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遺言書を作った方がよい人とは?司法書士が生前対策をおすすめするケース

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遺言書を作った方がよい人とは?司法書士が生前対策をおすすめするケース

遺言書を作った方がよい人とは?司法書士が生前対策をおすすめするケース

2026/06/10

「遺言書を作った方がいいのでしょうか」

 

相続の相談を受けていると、このような質問を受けることがあります。

結論から言えば、すべての人が必ず遺言書を作らなければならないわけではありません。
家族関係がシンプルで、相続人同士の関係も良く、財産の内容も分かりやすい場合には、遺言書がなくても大きな問題にならないこともあります。

 

しかし、実務上は「これは生前に対策しておけばよかった」と感じる相続も少なくありません。

 

相続が発生してからでは、亡くなった方の意思を確認することはできません。

 

また、残された相続人だけで話し合おうとしても、感情の行き違いや財産の分け方をめぐって、思わぬトラブルになることがあります。

 

今回は、司法書士の立場から、遺言書の作成や生前対策を検討した方がよいケースについて整理します。

 

子どもがいない夫婦

子どもがいない夫婦の場合、配偶者だけが相続人になると思っている方がいます。

しかし、実際には、亡くなった方の親、親がすでに亡くなっている場合には兄弟姉妹や甥・姪が相続人になることがあります。

長年一緒に暮らしてきた配偶者に財産を残したいと思っていても、遺言書がなければ、配偶者以外の相続人との話し合いが必要になることがあります。

特に、自宅不動産が主な財産である場合、配偶者がそのまま住み続けたいと思っていても、他の相続人との遺産分割協議が必要になる可能性があります。

子どもがいないご夫婦は、遺言書を作成しておくことで、残された配偶者の負担を大きく減らせる場合があります。

 

独身の方・おひとり様

独身の方や、いわゆるおひとり様の場合も、生前対策を考えておく意味があります。

自分が亡くなった後、誰が相続人になるのか。
預貯金、不動産、株式、ネット口座、スマートフォンやパソコン内の情報を誰が確認するのか。
葬儀や納骨、役所の手続きは誰が行うのか。

このようなことは、元気なうちはなかなか考えにくいものです。

しかし、親族関係が遠い場合や、普段から親族とあまり連絡を取っていない場合、相続発生後に手続きが非常に複雑になることがあります。

財産を誰に渡したいのか、誰に手続きを任せたいのかを明確にしておくことは、残された方への大切な配慮になります。

 

再婚している方・前妻や前夫との間に子どもがいる方

再婚している方で、前妻や前夫との間に子どもがいる場合は、特に注意が必要です。

現在の配偶者と、前婚の子どもが相続人になる場合、普段から交流がないことも珍しくありません。

そのような関係で相続が発生すると、遺産分割協議を進めるだけでも精神的な負担が大きくなります。

もちろん、前婚の子どもにも法律上の相続権があります。
だからこそ、誰にどの財産を残したいのか、どのように手続きを進めてほしいのかを、生前に整理しておくことが重要です。

遺言書を作成しておくことで、残された配偶者と前婚の子どもとの間の直接的なやり取りを減らせる場合があります。

 

相続人が複数いて、揉めそうな予感がする方

「うちは揉めるほど財産がないから大丈夫」と言う方がいます。

しかし、実際には、財産の金額が大きいから揉めるとは限りません。
むしろ、不動産が一つだけ、預貯金が少しだけ、というような場合でも、感情の問題から話し合いが難しくなることがあります。

たとえば、親の面倒を見ていた相続人と、あまり関わってこなかった相続人との間で、気持ちの差が出ることがあります。
長男だから、同居していたから、介護していたから、昔から親に援助してもらっていたから、という事情が積み重なると、相続の場面で一気に表面化することがあります。

「少し揉めそうだな」と感じている場合は、その感覚を軽視しない方がよいです。

生前にできることは、遺言書を作ることだけではありません。
財産の内容を整理する。
不動産の名義を確認する。
誰に何を残したいのかを考える。
必要に応じて専門家に相談する。

早めに整理しておくことで、相続人同士の不信感を減らせる場合があります。

 

遺産が不動産など分けにくいものしかない方

相続財産が預貯金であれば、比較的分けやすい場合があります。

しかし、主な財産が自宅不動産だけという場合は注意が必要です。

不動産は、現金のように簡単に分けることができません。
相続人の一人が取得するのか、共有にするのか、売却して代金を分けるのか、話し合いが必要になります。

共有にすれば一見公平に見えるかもしれませんが、将来売却する場合や、次の相続が発生した場合に、さらに関係者が増えて手続きが複雑になることがあります。

不動産が主な財産である場合には、誰に取得させるのか、他の相続人とのバランスをどう考えるのかを、生前に検討しておくことが大切です。

 

連絡の取れない推定相続人がいる方

相続人の中に、長年連絡を取っていない方、住所が分からない方、海外に移住している方がいる場合も注意が必要です。

相続登記や預貯金の解約手続きでは、相続人全員の関与が必要になる場面があります。

「ほとんど付き合いがないから関係ない」と思っていても、法律上の相続人である以上、手続きから完全に外すことはできません。

連絡の取れない相続人がいる場合、生前に対策をしておくことで、残された家族の負担を減らせる可能性があります。

 

相続人以外の人に財産を渡したい方

内縁の配偶者、長年世話をしてくれた親族、友人、施設、団体など、法律上の相続人ではない人に財産を渡したい場合があります。

しかし、相続人以外の人は、原則として当然に財産を受け取れるわけではありません。

このような場合には、遺言書によって財産を遺す意思を明確にしておく必要があります。

「自分の気持ちは周りも分かっているはず」と思っていても、相続発生後には、その気持ちを証明することが難しくなります。

相続人以外の方に財産を渡したい場合は、遺言書の作成を強く検討すべきです。

 

相続人の中に財産をあげたくない人がいる方

家族関係には、外からは分からない事情があります。

長年交流がない。
過去に大きなトラブルがあった。
どうしても財産を渡したくない相続人がいる。

このような相談を受けることもあります。

ただし、「財産をあげたくない」と思っていても、法律上の相続権や遺留分の問題があります。
そのため、感情だけで決めるのではなく、法的にどこまで可能なのか、どのような形で意思を残すべきなのかを慎重に検討する必要があります。

このようなケースでは、自己判断で進めるより、早めに専門家に相談した方がよいです。

 

株やFX、ネット口座を持っている方

最近は、銀行口座だけでなく、ネット証券、FX口座、暗号資産、ポイント、電子マネー、サブスク契約など、デジタル上の財産や契約が増えています。

家族がその存在を知らなければ、相続手続きの対象から漏れてしまう可能性があります。

特に、スマートフォンやパソコン、メールアドレス、ログインID、パスワードが分からない場合、残された家族が財産や契約を把握できないことがあります。

株式投資、FX、ネット銀行、ネット証券などを利用している方は、少なくとも、どこにどのような財産があるのかを分かる形にしておくことが大切です。

遺言書だけでなく、財産目録やエンディングノートを併用することも有効です。

 

遺言書は、家族への最後の説明でもあります

遺言書というと、「財産の分け方を決める書類」というイメージが強いかもしれません。

もちろん、それは重要です。

しかし、遺言書にはもう一つの役割があります。
それは、残された家族に対する最後の説明です。

なぜ、その人に財産を多く残すのか。
なぜ、この不動産をこの人に取得してほしいのか。
なぜ、特定の人に財産を渡したいのか。

その理由が何も残されていないと、相続人同士が勝手に想像し、不満や疑念につながることがあります。

反対に、遺言書や付言事項で考えを残しておくことで、すべてのトラブルを防げないとしても、残された方が気持ちを受け止めやすくなることがあります。

 

「まだ早い」と思っているうちに、選択肢は少なくなります

生前対策は、元気なうちでなければできません。

判断能力が低下してからでは、遺言書の作成や贈与、不動産の名義変更などが難しくなることがあります。

また、相続が発生してからでは、できることは限られます。
亡くなった方の意思を確認することはできず、残された相続人が法律に従って話し合うしかありません。

だからこそ、少しでも気になる事情がある場合には、早めに相談することをおすすめします。

 

  子どもがいない。
  独身である。
  再婚している。
  相続人同士が揉めそう。
  不動産しか財産がない。
  連絡の取れない相続人がいる。
  相続人以外に財産を渡したい。
  財産を渡したくない相続人がいる。
  ネット口座やデジタル遺産がある。

 

このような事情がある方は、遺言書や生前対策を一度検討してみてください。

 

まずは、何が問題になりそうかを整理することから

生前対策といっても、いきなり遺言書を作らなければならないわけではありません。

まずは、自分の家族関係、財産の内容、不動産の名義、相続人になりそうな人、将来揉めそうな点を整理することから始めれば十分です。

そのうえで、遺言書が必要なのか、贈与を検討するのか、任意後見や財産管理を考えるのか、何もしなくても大きな問題がないのかを判断していきます。

中野司法書士事務所では、相続登記、遺言書作成、不動産の名義変更、生前対策に関するご相談をお受けしています。

杉並区、高円寺、阿佐谷、中野、中央線沿線で、相続や遺言、生前対策について気になることがある方は、お早めにご相談ください。

始まりは相談からです。

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