専門家の知識は無料ではない――最高裁・草野裁判官が問う「依頼者ではない人」への責任 専門家がその場にいる。その専門家なら、一般の人には分からない危険に気付けるかもしれない。では、自分がその専門家に仕事を依頼していなくても、「専門家なのだから危険を教えてくれて当然」なのでし…
3億2400万円から再び責任なしへ――差戻高裁が見た「14万円・3100万円・29年」と司法書士への正当な期待 第一審――司法書士の責任なし。東京高裁――3億2400万円の損害賠償責任。最高裁――その3億2400万円判決を破棄して差戻し。そして、差戻後の東京高裁――再び司法書士の責任なし。同じ司法書士、同じ不動産詐欺…
3億2400万円判決を最高裁が破棄――司法書士に「正当に期待された役割」とは何か 生年の違う2通の印鑑証明書。コピーしても現れない「複製」の文字。前件登記の代理人である弁護士本人とは、一度も話をしていない。「新しい印鑑証明書を用意する」とされたのに、決済日になっても新しい…
責任なしから3億2400万円へ――「おかしい」と気付いた司法書士に東京高裁が求めた対応 第一審では、司法書士の損害賠償責任は0円。ところが控訴審では、同じ司法書士に3億2400万円の損害賠償責任が認められました。しかも、この事件は「司法書士が何も気付かず、偽造書類をそのまま通してし…
6億4800万円の不動産詐欺――弁護士は責任あり、司法書士は責任なし。東京地裁は何を分けたのか 不動産の所有者になりすました人物が現れ、偽造された書類を使って約6億5000万円もの売買代金が動いた不動産詐欺事件があります。この取引では、所有権移転登記が2件の「連件申請」として行われました。…
同じ不動産詐欺事件で不動産会社は責任あり、司法書士は責任なし――本人確認・調査義務の境界 不動産詐欺によって買主が2000万円を超える代金を支払い、所有権移転登記まで受けたにもかかわらず、後に土地を返還することになった。このような事件が起きれば、「登記を担当した司法書士にも責任があ…
2億円を払い、登記まで受けたのに土地を取得できなかった理由――地面師事件と不動産登記の「公信力」 不動産を購入し、代金を支払い、法務局で自分名義への所有権移転登記まで完了した。普通に考えれば、「これで自分がこの土地の所有者になった」と思うのではないでしょうか。ところが、今回取り上げてき…
2億2443万円の勝訴判決でも保険金は出なかった――司法書士賠償責任保険の「故意免責」と地面師事件 前回の記事では、いわゆる地面師による土地取引をめぐり、司法書士の本人確認について、一審では責任が否定されたものの、東京高裁では判断が逆転し、司法書士に2億2443万0863円という巨額の損害賠償責任…
本人確認をしていたのに2億円超の賠償責任――地面師事件で司法書士の責任が一審と高裁で逆転した理由 不動産売買の決済では、司法書士が売主本人と面談し、運転免許証や印鑑証明書を確認したうえで、所有権移転登記を申請します。では、司法書士が実際に本人と面談し、複数の本人確認書類を確認し、書類相…
住民票に前住所が載っていない?商業登記では足りても不動産登記では足りない理由 取締役の住所変更登記を依頼された際、本人が取得した住民票を確認したところ、少し気になることがありました。会社の登記記録には、その取締役の八王子市内の旧住所が記録されています。 一方、本人が持…