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相続登記の義務化とは?相続税がかからなくても不動産の名義変更が必要です

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相続登記の義務化とは?相続税がかからなくても不動産の名義変更が必要です

相続登記の義務化とは?相続税がかからなくても不動産の名義変更が必要です

2026/07/11

相続が発生したとき、多くの方が最初に気にするのは「相続税はかかるのか」という点です。

 

もちろん、相続税申告が必要かどうかを確認することは大切です。

しかし、相続税がかからないからといって、相続手続がすべて不要になるわけではありません。

 

亡くなった方名義の土地や建物がある場合には、不動産の名義を相続人へ変更する「相続登記」が必要になります。

 

相続税申告は、税金に関する手続です。

 

相続登記は、不動産を誰が引き継いだのかを登記簿に反映する手続です。

 

この二つは別の制度です。

 

令和6年4月1日からは、これまで任意とされていた相続登記の申請が義務化されました。

過去に発生した相続も対象になるため、何年も前に亡くなった親や祖父母名義の不動産をそのままにしている方も注意が必要です。

 

この記事では、相続登記義務化の内容、申請期限、過料、相続税との違い、すぐに相続登記ができない場合の対応について、司法書士の視点から解説します。

相続税申告が必要かどうかについては、相続税申告は必要?相続税がかからなくても確認すべき相続手続を司法書士が解説もあわせてご覧ください。

 

目次

  1. 相続税がかからなくても相続登記は必要です
  2. 相続登記は令和6年4月1日から義務化されました
  3. なぜ相続登記が義務化されたのか
  4. 相続登記の期限はいつまでか
  5. 令和6年4月1日より前の相続も対象です
  6. 遺産分割が終わっていない場合は誰に義務があるのか
  7. 遺産分割が成立した後にも登記義務があります
  8. 相続登記をしないと10万円の過料になるのか
  9. 相続登記をしないまま放置すると困ること
  10. 相続登記の大まかな流れ
  11. 自分で相続登記をする場合に見落としやすい点
  12. 相続登記がすぐできない場合の相続人申告登記
  13. 司法書士へ相談した方がよいケース
  14. FAQ
  15. まとめ

 

相続税がかからなくても相続登記は必要です

「うちは相続税がかからないので、相続手続は特に必要ないと思っていた」

このように考える方もいます。

 

しかし、相続税申告が不要であることと、相続登記が不要であることは同じではありません。

 

相続税には基礎控除があります。相続財産が一定額を超えなければ、原則として相続税はかかりません。

 

一方、相続登記には、相続税の基礎控除のような考え方はありません。

 

相続した不動産の価値が高いか低いか、相続税が発生するかどうかにかかわらず、相続によって不動産を取得した場合には、原則として相続登記の申請義務を確認する必要があります。

 

整理すると、次のようになります。

 

手続 何を確認する手続か 主な相談先
相続税申告 相続税の申告・納税が必要か 税理士
相続登記 不動産を誰が取得したのか 司法書士
遺産分割協議 相続人間で財産をどのように分けるか    司法書士・弁護士等   
預貯金等の相続手続    銀行口座や証券口座を誰が引き継ぐか 金融機関・専門家

 

相続税がかからないと分かって安心しても、亡くなった方名義の不動産が残っていないかは、別に確認する必要があります。

 

相続登記は令和6年4月1日から義務化されました

相続登記とは、亡くなった方名義の土地や建物を、相続人名義へ変更する登記です。

 

令和6年4月1日から、相続登記の申請が法律上の義務になりました。

 

相続人は、不動産を相続によって取得したことを知った日から3年以内に、相続登記を申請する必要があります。

正当な理由なく期限内に申請しなかった場合には、10万円以下の過料が科される可能性があります。

 

相続登記の義務化について、押さえておきたい基本事項は次のとおりです。

 

  • 制度開始日は令和6年4月1日
  • 不動産を相続で取得したことを知った日から原則3年以内
  • 土地だけでなく建物も対象
  • 遺言や遺産分割による取得も対象
  • 令和6年4月1日より前に発生した相続も対象
  • 正当な理由なく怠った場合は10万円以下の過料の可能性がある

 

「令和6年4月1日以降に亡くなった方の相続だけが対象」という制度ではありません。

 

なぜ相続登記が義務化されたのか

相続登記は、以前は法律上の義務ではありませんでした。

そのため、相続が発生しても、すぐに売却する予定がない土地や建物については、亡くなった方の名義のまま長期間放置されることがありました。

 

しかし、相続登記がされないまま次の相続が発生すると、登記簿を見ても現在の所有者が分からなくなります。

これが「所有者不明土地」の問題です。

 

所有者が分からない土地が増えると、土地の管理や売買が難しくなるだけでなく、公共事業や災害復旧、周辺環境の整備にも支障が生じます。

 

こうした問題に対応するため、令和3年に法律が改正され、令和6年4月1日から相続登記が義務化されました。

 

相続登記は、単に登記簿の名義を書き換えるだけの手続ではありません。

不動産を次の世代へきちんと引き継ぎ、将来の相続を複雑にしないための手続でもあります。

 

相続登記の期限はいつまでか

基本となる期限は、次のとおりです。

 

不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内

単純に「死亡日から必ず3年」と決められているわけではありません。

相続が開始したことだけでなく、その相続によって特定の不動産を取得したことを知った日から、義務の期間が進みます。

 

法務省も、亡くなった親が不動産を所有していたか分からず、具体的な不動産の存在をまだ知らない場合には、その不動産を具体的に知るまでは義務は開始しないと説明しています。

 

もっとも、親が亡くなり、親名義の自宅や土地があることを知っている一般的な相続では、早い段階から期限を意識した方が安全です。

「いつから3年なのか」を細かく検討するより、相続が発生した時点で不動産の有無を確認し、早めに手続を始める方が、後の負担を減らせます。

 

令和6年4月1日より前の相続も対象です

相続登記義務化について、特に誤解されやすいのが過去の相続です。

 

令和6年4月1日より前に発生した相続であっても、相続登記がされていない不動産は義務化の対象になります。

 

令和6年4月1日より前から不動産を相続したことを知っていた場合、最も早い申請期限は次のとおりです。

 

令和9年3月31日

たとえば、親が10年前に亡くなり、その親名義の自宅が現在も残っている場合でも、相続登記義務化と無関係ではありません。

次のようなケースは確認が必要です。

 

  • 亡くなった父母名義の自宅に、そのまま家族が住んでいる
  • 祖父母名義の土地を親の代から使い続けている
  • 地方の土地なので価値が低いと思い放置している
  • 共有持分だけが亡くなった方名義で残っている
  • 私道や山林、農地などを所有していた可能性がある
  • 遺産分割協議は終わっているが、登記だけしていない

 

「昔の相続だから対象外」ということはありません。

むしろ、古い相続ほど、相続人が増えていたり、必要な戸籍や住所関係の資料が取りにくくなっていたりすることがあります。

 

遺産分割が終わっていない場合は誰に義務があるのか

ここは、相続登記義務化で見落とされやすい点です。

 

相続人が複数おり、まだ遺産分割協議をしていない場合、不動産は法定相続分による共有状態になります。

そのため、遺産分割が終わっていない段階では、原則として法定相続人全員が相続登記の義務を負います。

 

たとえば、父が亡くなり、母と子2人が相続人であるとします。

 

長男が、

「自宅は母か弟が相続すると思う。自分はいらない」

と考えていたとしても、まだ遺産分割が成立していなければ、長男も法定相続分で不動産を取得した状態です。

 

「自分は不動産をもらうつもりがない」という気持ちだけで、当然に義務がなくなるわけではありません。

 

その後、遺産分割が成立し、母が不動産を取得することになれば、長男や弟の義務はなくなり、母が遺産分割の内容に基づく相続登記を申請することになります。

 

遺産分割がまとまらない場合に、何もしないまま3年を経過させないことが大切です。

 

遺産分割が成立した後にも登記義務があります

相続登記の義務には、大きく分けて二つの場面があります。

 

相続開始後の基本的な義務

不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に、相続登記をする義務です。

 

遺産分割成立後の義務

遺産分割によって不動産を取得した相続人は、遺産分割成立日から3年以内に、その内容に基づく相続登記をする必要があります。

 

たとえば、期限対策として法定相続分による相続登記や相続人申告登記をしていたとしても、その後に遺産分割が成立した場合は、それだけで手続が終わるとは限りません。

遺産分割の結果、実際に不動産を取得した相続人の名義へ改めて登記する必要があります。

 

相続登記義務化では、

「一度何らかの登記をすれば、今後は何もしなくてよい」

とは限らない点に注意が必要です。

 

相続登記をしないと10万円の過料になるのか

正当な理由なく相続登記をしなかった場合には、10万円以下の過料が科される可能性があります。

 

ただし、期限を過ぎた瞬間に、自動的に10万円の過料が科される仕組みではありません。

 

法務省の説明では、過料に至る流れはおおむね次のとおりです。

 

  1. 登記官が義務違反を職務上把握する
  2. 義務違反者に相続登記をするよう催告する
  3. 催告された期限内にも登記がされない
  4. 正当な理由も認められない場合、登記官が裁判所へ通知する
  5. 裁判所が過料を科すかどうか、金額を含めて判断する

 

過料の金額は、10万円以下の範囲で裁判所が決定します。

 

したがって、

「3年を過ぎたら必ず10万円を払う」

という説明は正確ではありません。

 

しかし、

「すぐに過料にならないなら、そのままでよい」

ということでもありません。

 

期限を過ぎている場合でも、相続登記の義務そのものがなくなるわけではないため、気づいた時点で手続を進める必要があります。

 

相続登記をしないことについての「正当な理由」とは

法務省は、正当な理由が認められる一般的な例として、次のような事情を挙げています。

 

  • 相続人が極めて多数で、戸籍収集や相続人の把握に時間がかかる
  • 遺言の有効性や遺産の範囲について争いがあり、不動産の取得者が決まらない
  • 登記義務を負う人に重病その他これに準ずる事情がある
  • DV被害等により避難を余儀なくされている
  • 経済的に困窮し、登記費用を負担する能力がない

 

これらに当てはまらない場合でも、個別事情によって正当な理由が認められる余地はあります。

 

一方で、

 

  • 忙しかった
  • 面倒だった
  • 相続登記義務化を知らなかった
  • すぐに売る予定がなかった
  • 不動産の価値が低かった

 

という事情だけで、当然に正当な理由が認められるとは限りません。

 

正当な理由があるかどうかの判断に頼るよりも、期限内に相続登記または相続人申告登記をすることを検討した方が確実です。

 

相続登記をしないまま放置すると困ること

相続登記をしない場合の問題は、過料だけではありません。

実務上は、放置することによって、次のような問題が起こります。

 

不動産を売却できない

亡くなった方名義のままでは、通常、相続人から買主への所有権移転登記を進めることはできません。

売却前に、誰が不動産を相続したのかを確定し、相続登記をする必要があります。

買主が見つかってから相続登記を始めると、相続人の確認や遺産分割協議に時間がかかり、売却日程に間に合わなくなることがあります。

 

担保に入れることができない

金融機関から融資を受け、不動産に抵当権を設定する場合も、先に現在の所有者名義に整える必要があります。

 

次の相続が発生して相続人が増える

相続登記をしないうちに相続人の一人が亡くなると、その人の配偶者や子が新たな相続関係に入ります。

これを数次相続といいます。

相続が重なるほど、関係する相続人が増え、戸籍収集や遺産分割協議が複雑になります。

 

相続人の認知症や所在不明が問題になる

時間が経過すると、相続人が認知症になったり、連絡が取れなくなったりすることがあります。

相続人全員の意思確認が必要な遺産分割協議では、一人でも判断能力が十分でない人や所在不明者がいると、家庭裁判所の手続が必要になることがあります。

 

書類が取得しにくくなる

古い相続では、亡くなった方の住民票除票や戸籍の附票が廃棄され、登記名義人と被相続人が同一人物であることを確認する資料が不足する場合があります。

 

相続登記は、後回しにすれば簡単になる手続ではありません。

話し合いができ、必要書類も集められるうちに進める方が、結果として負担を抑えられます。

 

相続登記の大まかな流れ

一般的な相続登記は、次のような流れで進めます。

 

1 亡くなった方名義の不動産を確認する

固定資産税の納税通知書、登記事項証明書、権利証、登記識別情報などを確認します。

固定資産税の納税通知書だけでは、非課税の私道持分など、すべての不動産を確認できないことがあります。

必要に応じて、市区町村で名寄帳を取得したり、法務局の登記情報を確認したりします。

 

2 遺言書の有無を確認する

遺言書がある場合は、その内容によって相続登記の進め方が変わります。

自筆証書遺言の場合には、法務局の遺言書保管制度を利用している場合を除き、家庭裁判所での検認が必要になることがあります。

 

3 相続人を確認する

亡くなった方の出生から死亡までの戸籍等を収集し、相続人を確認します。

相続人が兄弟姉妹や甥・姪になる場合、取得する戸籍の範囲が広くなることがあります。

 

4 不動産を取得する人を決める

遺言書がない場合、相続人全員で遺産分割協議を行い、不動産を取得する人を決めます。

不動産を売却して代金を分ける場合には、売却手続まで考えて名義を決める必要があります。

 

5 遺産分割協議書などを作成する

遺産分割協議の内容を正確に書面にします。

不動産の表示を登記記録どおりに記載し、通常は相続人全員が実印を押し、印鑑証明書を添付します。

 

6 必要書類をそろえて法務局へ申請する

戸籍、住民票、遺産分割協議書、固定資産評価証明書などをそろえ、不動産の所在地を管轄する法務局へ登記申請します。

必要書類は、遺言による相続か、遺産分割による相続か、法定相続分による登記かによって異なります。

 

自分で相続登記をする場合に見落としやすい点

相続登記は、ご自身で申請することもできます。

ただし、申請書の書き方だけでなく、その前提となる相続関係や不動産の確認で迷うことがあります。

 

不動産の漏れ

自宅の土地・建物だけを登記し、私道持分、共有持分、離れた場所の土地などを見落とすことがあります。

遺産分割協議書に不動産を漏らすと、追加の協議や書類作成が必要になることがあります。

 

登記上の住所と最後の住所がつながらない

亡くなった方が住所変更登記をしていなかった場合、登記上の住所と死亡時の住所が異なります。

住民票除票や戸籍の附票で住所の移転経緯を確認する必要がありますが、古い住所では資料が保存されていないこともあります。

 

相続人を一人見落とす

前婚の子、認知した子、養子、亡くなった子の子などが相続人になることがあります。

相続人を一人でも欠いた遺産分割協議は、原則として有効に成立しません。

 

遺産分割協議書の内容が売却方法と合っていない

不動産を売却して代金を分ける予定でも、誰の名義に相続登記をするのか、売却費用や税金をどのように負担するのかによって、協議書の内容は変わります。

登記だけでなく、その後の売却や税務も含めて整理した方がよい場合があります。

 

相続税申告との整合性

相続税申告が必要な案件では、遺産分割協議の内容が相続税にも影響します。

相続登記を先に進める前に、税理士と確認した方がよいことがあります。

中野司法書士事務所では、相続税申告が必要になる可能性がある場合、相続税申告や不動産評価に詳しい税理士と連携して進めることも可能です。

 

相続登記がすぐできない場合の相続人申告登記

遺産分割協議がまとまらない、相続人が多い、戸籍収集に時間がかかるなど、期限内に相続登記まで進めることが難しい場合があります。

このような場合に利用できる制度が「相続人申告登記」です。

相続人申告登記は、自分が登記名義人の相続人であることなどを法務局へ申し出ることで、申出をした相続人について、相続登記の申請義務を履行したものとみなす制度です。

 

特定の相続人が単独で申出することもできます。

ただし、相続人申告登記は不動産の名義変更ではありません。

 

  • 不動産を売却することはできない
  • 抵当権を設定することはできない
  • 申出をしていない他の相続人まで義務を果たしたことにはならない
  • 後日、遺産分割が成立したら改めて相続登記が必要になる

 

という点に注意が必要です。

相続人申告登記については、相続登記がすぐできないときの相続人申告登記とは?相続登記との違いを司法書士が解説で詳しく解説しています。

 

司法書士へ相談した方がよいケース

相続登記は、自分で申請することも可能です。

ただし、次のような場合には、早めに司法書士へ相談すると、手続全体を整理しやすくなります。

 

  • 令和9年3月31日の期限が近づいている
  • 何年も前の相続を放置している
  • 相続人が複数いる
  • 兄弟姉妹や甥・姪が相続人になる
  • 相続人の一部と連絡が取れない
  • 祖父母や曾祖父母名義の不動産が残っている
  • 遺産分割協議書の作り方が分からない
  • 不動産を売却する予定がある
  • 相続税申告が必要になる可能性がある
  • 相続人申告登記でよいのか、相続登記まで進めるべきか迷っている
  • 登記上の住所と亡くなった方の最後の住所がつながらない
  • 不動産が複数の市区町村にある

 

相談時に、すべての戸籍や資料がそろっている必要はありません。

次のような資料が手元にあれば、状況を確認しやすくなります。

 

  • 固定資産税の納税通知書
  • 権利証または登記識別情報
  • 登記事項証明書
  • 亡くなった方の戸籍
  • 遺言書
  • 作成済みの遺産分割協議書
  • 相続人の関係が分かるメモ

 

資料が不足していても、何をどこから取得すればよいかを整理できます。

 

FAQ

Q1 相続税がかからなければ、相続登記もしなくてよいですか?

いいえ。

相続税申告と相続登記は別の手続です。

相続税がかからない場合でも、亡くなった方名義の土地や建物を相続した場合には、相続登記の申請義務を確認する必要があります。

 

Q2 令和6年4月1日より前に親が亡くなっています。義務化の対象ですか?

対象になります。

令和6年4月1日より前に発生した相続でも、相続登記がされていない不動産は義務化の対象です。

すでに相続した不動産の存在を知っていた場合、最も早い期限は令和9年3月31日です。

 

Q3 期限を過ぎたら、すぐに10万円の過料になりますか?

期限経過と同時に、自動的に10万円の過料が科されるわけではありません。

登記官による催告、裁判所への通知、裁判所の判断という流れがあります。

ただし、期限を過ぎても登記義務がなくなるわけではないため、気づいた時点で早めに対応する必要があります。

 

Q4 遺産分割が終わっていません。それでも相続登記の義務がありますか?

原則としてあります。

遺産分割前は、法定相続人全員が法定相続分で不動産を取得した状態になるためです。

期限内に遺産分割や相続登記が難しい場合は、相続人申告登記を検討できます。

 

Q5 兄が不動産を相続する予定です。私には義務はありませんか?

遺産分割が正式に成立していれば、不動産を取得した兄が登記義務を負います。

しかし、まだ遺産分割が成立していない場合は、「兄が相続する予定」というだけでは足りず、他の法定相続人にも義務が生じる可能性があります。

 

Q6 相続人申告登記をすれば、相続登記はしなくてよいですか?

相続人申告登記は、相続登記そのものではありません。

相続登記の期限に対応するための制度であり、不動産の名義は亡くなった方のままです。

不動産を売却する場合や、遺産分割が成立した場合には、別途相続登記が必要です。

 

Q7 相続登記は自分でもできますか?

ご自身で申請することもできます。

ただし、相続人の確認、不動産の確認、戸籍収集、住所のつながり、遺産分割協議書の作成などで迷うことがあります。

相続関係が単純でない場合や、売却・相続税申告が関係する場合には、事前に専門家へ確認した方がよいことがあります。

 

Q8 期限まで時間がありません。何から始めればよいですか?

手元にある固定資産税の納税通知書や権利証を確認し、亡くなった方名義の不動産を把握します。

そのうえで、遺言書の有無、相続人、遺産分割の進み具合を確認します。

本来の相続登記が間に合わない可能性がある場合には、相続人申告登記を含めて早めに対応方法を検討します。

 

まとめ

相続登記は、令和6年4月1日から法律上の義務になりました。

相続によって不動産を取得したことを知った日から、原則として3年以内に申請する必要があります。

令和6年4月1日より前に発生した相続も対象で、すでに不動産を相続したことを知っていた場合、最も早い期限は令和9年3月31日です。

相続税がかからなくても、相続登記が不要になるわけではありません。

相続税申告は税金の手続です。
相続登記は、不動産を誰が引き継いだのかを登記簿に反映する手続です。

また、相続登記を放置すると、過料の問題だけでなく、次の相続によって相続人が増えたり、不動産を売却できなかったり、遺産分割協議が難しくなったりすることがあります。

遺産分割がまとまっている場合は、早めに相続登記を進めましょう。

遺産分割がまとまらず、期限内に相続登記まで進めることが難しい場合には、相続人申告登記を検討します。

相続人申告登記は相続登記の代わりではありませんが、何もしないまま期限を迎えることを避けるための制度です。

 

中野司法書士事務所では、相続人の確認、戸籍収集、遺産分割協議書の作成、不動産の相続登記、預貯金等の相続手続についてご相談をお受けしています。

相続税申告が必要になる可能性がある場合には、相続税申告や不動産評価に詳しい税理士と連携して進めることも可能です。

相続登記の期限が分からない場合、古い相続をそのままにしている場合、相続人申告登記でよいか迷っている場合もご相談いただけます。

手続の進め方や必要書類が分からない場合は、お気軽にご相談ください。

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