借金の返済負担を軽くする方法として、過払い金の返還請求と債務整理があります。
この二つはよく似ているため、混乱している方も多いでしょう。
ここでは、過払い金請求と債務整理の違いについてご説明します。

債務整理は、借金の返済が困難になった場合にとる解決策です。
借り入れ額を減額するとともに返済期間を延長し、月々の返済負担を軽減することで継続的な借金の返済を可能とする方法、自身の財産を手放す代わりに借金を帳消しにする方法など、債務整理にはさまざまな方法がありますが、その中のひとつが過払い金の返還請求です。
債務整理の手段として行われる過払い金の返還請求は、任意整理と呼ばれることもあります。
一般的な過払い金請求は借り入れの返済が完了してから行いますが、債務整理としての過払い金請求は借り入れが残った状態で行います。
これが両者のもっとも大きな違いです。
借り入れの返済が完了してから行うものを過払い金請求、借り入れが残っている状態で行うものを任意整理と呼ぶこともあります。

債務整理はあくまでも借金返済の負担軽減を目的としているため、そのために行う過払い金請求で戻ってきたお金は他の支払いの返済に利用します。
一方、通常の過払い金請求で戻ってきたお金の利用用途は自由です。
また、債務整理をした場合には信用機関に情報が記録されてしまうため、以降数年間は新規借り入れやクレジットカードの作成ができなくなります。